037 Fブレーキスイッチ追加

Kフォークになってから2ヶ月あまり、ちゃんと効くブレーキに満足し、フロントで止まる癖もつきました。
そうなってくると困るのが
「フロントブレーキだけで止まるとブレーキランプが点かない」
ことです。
安全の為にも、免許の為にも対策が必要ですので、フロントブレーキスイッチを増設してみました。
尚、素人の思いつき工作です。参考にされる場合あくまで自己責任でお願いします


方針としては
「なるべく簡単に」です。
(というか高度な回路を組むそんな技量はありません(^^;;)
                                             

■50S灯火類配線図


YU-KIさんのサイトより配線図拝借しました、YU-KIさん許諾ありがとう!
50Sの灯火類配線図ですが、ET3と基本的には同じはず。
これが一番分かりやすく、イメージをしやすかったので大助かりでした。(*^^)

【マウスを乗せると切り替わります】

ここで避けて通れないお話、
ベスパのブレーキスイッチのお話です。
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ベスパのブレーキ回路は変わってて
ステーターからやってきた電気は
二股に別れ
 
・片方は球
 ・もう一方はブレーキスイッチ

へ接続されてます。

ブレーキを踏んでない時は球よりも
抵抗が少ないブレーキスイッチ側に
電気が流れます。
ブレーキを踏むと流れやすかった
ブレーキスイッチ側が遮断され、
仕方なく電気は球に流れて
ブレーキランプを点灯させます。

(実際は交流なので、流れる方向が
規則的に入れ替わります)

まり接点が開いた時に電気を流す回路です。実はこの回路が厄介で、新たに同じ仕組みを追加しても
「接点がふたつとも開かないと点灯しない回路」としかなりません。
(つまりFブレーキとRブレーキを同時にかけた時のみ点灯する回路です、意味ないですね(^^;))
ということで考えたのが下です。

それぞれ接点が閉じた時に電気を流す
回路にすればOKのはずです。

その為、リアブレーキ用スイッチを
現在の逆動作をするP用に交換します。
また、フロントブレーキ用スイッチは
耐久性・信頼性を考え、国産原付に
使われてるものを流用することに
しました。


で、実際の配線取り回しはこうです。
既存の配線を傷つけずに残し活用することを考えました。

Fブレーキ回路はテールランプまで来てる青線から折り返してFブレーキスイッチに行き、テールに帰って来ます。
Rブレーキ回路は青線からスイッチへ入り、新設した線でテールへ帰ってきます。
どちらも接点がオープンしないと電気が流れず、独立した回路ですので片方だけのオープンで点灯します。



あ、予定は立ちましたので、実行に移します。
〜材料〜
 ・0.75sq平行線ケーブル赤/黒(以降W線と呼ぶ) 
2M X 2
 ・0.75sqシングルケーブル黄 
1M
 ・ファストン端子(小)
  (今回用意したのは187型スピーカー端子 対応配線径0.5〜1.25sq)
   
オス:3個/メス:6個
 ・ファストン端子(中)
  (対応配線径1.25〜2.00sq)
   
メス:1個
 ・丸型端子 
オス1個/メス1個
 ・ブレーキスイッチ(YAMAHA製) 
1個
 ・P用ブレーキスイッチ 
1個
 ・3mm厚ステンレス板 
1枚
 ・鍋用小ネジ 
1セット
 
・スイッチ押し用プラ具 1個
 ・両面テープ 
適宜


最も大変だったのが
右レバー→フロアトンネル→キャブ室
の配線入れです。
保護用の熱収束チューブに入れる余裕も
ありませんでした。

PKフォーク取り付けの際、ボンゴさん
お願いして2人がかりで作業しましたが、
まるまる1時間はかかりました。
(W線だから余計にやり辛かったと思います。)


フロアトンネル内キャブ側手前に
補強用の鉄板があるのですが
どうもそこが通らない様子、
ハンドルポストからワイヤーを通してもダメで
最終的にはホーン穴から自動溶接用の銅線
(細くてしなやか)を捻って/出して/入れて
と繰り返し、何とか通ってくれました。

ハンドルは当然、ホーンとフォークも外して
作業するのが必然で、根気が要ります。
ボンゴさん、エライ作業させてしまって
すみません。m(_ _"m)ペコリ
ランプのコネクター部。

青を外して新線に接続します。

既存のコネクターは全て”187型スピーカー端子”
という規格と合います。
グロメットにW線を通したところ。
これもかなり大変でした。

殆ど余裕はないので、結束線(針金)を先に通し
CRCをたっぷり噴いて押し込みました。
やった、通った!

記念撮影もしたくなるっちゅうもんです。
配線はボディをもう一回くぐります。

先ほどと同じ作戦で......
グロメットはこちらの方が余裕はあるのですが
位置が悪くなかなか通りません。
3回目でやっと通りました!

記念撮影だ!
んでブレーキスイッチにも1本配線を追加します。
黄色線

しかしフットブレーキを外すのって
知恵の輪のようですね。
スイッチ2種。
左:V用
右:P用

V用はボタンを押すと接点ON(放すとOFF)
P用はボタンを押すと接点OFF(放すとON)
となります。

通常リアブレーキを踏んでない時は
ボタンを押してる状態です。
スイッチに極性はないのでどちらに繋いでもOK。
もともとは青線黒線が来てるのを
黒線を外し、
新設黄線青線を接続。

黒線はボディとショートしないように
ビニールテープで絶縁しました。
先ほど苦労して通したW線)に
端子をつけました。

は折り返しのため、端子もVの字に加工。
で、青線赤線に接続、青線がささってた
コネクターにW線(黒)を接続でここの加工は終了!

もちろんこのあとブラブラな
青線赤線
ビニールテープでぐるぐる巻きにしました。
元通り収めました。

すっきりレンズ内に入りそうです。


キャブ室側のコネクターは
全部で5つ。
接続を間違えないように
端子の形を変えました。


左から

@
 ステーターより
    
丸型メス
A ブレーキランプへ
    
ファストン(中)メス
B
 Rブレーキスイッチより
    
ファストン(小)オス
C
 Fブレーキスイッチへ
    
丸型オス
D Fブレーキスイッチより
    
ファストン(小)オス



スイッチから来るのは2本です
がブレーキランプへは1本で
十分。

ということでBとDの
187端子スピーカー端子オス2つ
を差し込めるよう
Aの黒メス端子を
ひと周り大きいものにしました。

ガソリンがもろにかぶる空間、
配線の劣化やガソリンへ引火等
一番の心配がここになるので
今後保護用スパイラルチューブ
を巻く予定です。




余った線をタイラップでまとめ
接続端子はガムテープで
保護しました。

耐久性は追って見て行きます。
これがブレーキスイッチ。
YAMAHAのスクーター用です。
(ヤフオクで¥700-程度)

スイッチをいろいろ物色しましたが、
風雨にさらされる場所だけに
実績のあるパーツを流用した方が賢いとの
結論になりました。

もちろん
ボタンが離れて回路ON仕様、
端子の極性もありません。
で、問題はどこに付けるかです。
ご覧の通り、国産原付のように
ハンドルの中には入れ込めません。
仕方ないので専用ステーを作成しました。
これに先のスイッチを付けれればOK

3mm厚のステンレス板を加工しましたが
なかなか綺麗には出来ませんね...。

それと異種金属なのでサビが心配です。
上のビス穴に鍋小ネジ【太さ3 X 長さ8:ピッチ0.5mm】
を通してます。
スイッチ本体に両面テープをつけて、テープとビスで
固定する形にしました。

配線の取り回しのためスイッチ端子を曲げて調整。
装着画像です。

ステーはレバー根元の特殊ネジ
ミラー取り付け土台固定ボルトを使って固定しています。
(穴にネジを通し、ボルトに挟み込むだけです)


白いプラ具が全体の貧乏くささを
より強調していますが
(ーー;)
軽さ重視でプラ具を両面テープで
レバー裏に接着しています。

耐久性が激しく疑問、
風雨や夏の暑さで粘着力が
落ちるのは確実です。

また、ユニットがむき出しなので
手前に風除けでも付けたいと
思案中です。


外に時間がかかって作業は1日では終わらず、スイッチをステーに付ける角度で散々迷いましたが
先日どうにかこうにか完成しました。証拠画像はこちら。

ブレーキ点灯動画 7.04M
新しいウィンドウで開きます。音量注意!

もっと良いやり方もあるのでしょうが、私の技量ではこれが限界です。
でもまあこれで右レバー握ってもブレーキランプが光るようになり、やった本人としては満足度の高い作業でした。
PKフォーク仲間にはお勧めします。