030 ポン付けLED〜GSテール編

ンゴさん、HYさんにお渡ししたポン付けLEDテール球の詳細です。
自分の忘備録的な意味合いが強いので細々とした内容となっております。ご了承下さい。
今回LEDテール1号が過電圧で死亡した苦い経験もあるので安全第一の回路を選択し、作成しました。

まずはボンゴさんのGSテール版を
 ■回路策定編
 ■イカリング発光部製作編
 ■組み立て編

3つに分けてご案内です。



 ■回路策定編

最終的に回路図はこうなりました。
安全第一/小型化を優先です。
@電解コンデンサー
A整流ダイオード
  耐圧50V
B酸化皮膜抵抗
  5W150Ω
C定電流ダイオード
  10mA:耐圧30V
DLED
 Kingbright FluxLED
 VF=2.8V IF=70mA赤色

■交流をAで整流、脈動を@で平滑化しCで電流制限されてDが点灯、という流れです。
 が最初に作ったのが大きすぎ、レンズ内に収まらない失敗をやらかしたので
 思い切って@を端折りました。
 アイドリングでちらつく可能性がありますが、これで大分小さく出来ます。
 (Bも2個使用を1個に減らしました)

■使用電流を抑えた方が制御もしやすく、各部品の小型化にも繋がるので
 
10mA〜70mAで点灯可能なFluxLED赤色を選択。



■抵抗はセメント抵抗が安定した実績のようですが、デカイので
酸化皮膜抵抗をチョイス。
 LEDには1個に20mA、2個で40mA流れます(30Vまで)。仮に発電機が30V出力したら
 W(消費電力)=I(電流:A)*E(電圧:V) から 0.04*30=1.2W
 5Wで実用十分のはずです。

FluxLEDは最大70mA流せます。
(左は20mA、右は70mA
流したLED点灯チェック
の様子。同じLEDです)

70mAは爆裂な明るさ
ですが、20mAでも
十分な明るさ。

実用ラインは10mA。

■抵抗値150Ωの根拠ですが、今回使用したCRDの特性
(30Vまでは10mAに制限し、それ以上は
 急激に電流が流れる)
を利用、30VまではCRDに任せ、30V以上を抵抗で制限してあげようと考え
 ました。
 (厳密に言うと間違った表現でしょうが、30Vを消費する抵抗体と考えたほうが理解しやすい
 ので。)

オームの法則 E=IR から R=E/I (I=E/R)
仮に
・1kΩなら アイドリング時:3V I=3/1000=3mA
        最大140mA(70mAX2)流れるのは E=1000*0.14=140V、
        
CRDの耐圧と合わせて170VまでOKということになります。

 ただ、3mAではさすがに点灯しないので、もう少し抵抗値を小さくします。
 アイドリング時3Vで
最低10mAづつX2で20mA流そうとすると
 R=3/0.02=150Ω
・150Ωなら CRD許容最大電流140mAで【30V+21V=51V】まで耐えられます。


 ■イカリング発光部製作編

イカリングはネットで検索すればゴロゴロ出てきますので参考元は割愛(というか忘れました・・・(^^;;)。
アクリル棒を加工するのが一番良さそうなのでφ5丸棒を買ってきました。

チーン!

トースターにアルミ箔を敷いて1分過熱。
やり過ぎると燃えます(怖

軍手は必需品。
柔らか〜くなったところをすかさず
瓶に沿わせて丸みを作ります。


結局12cmほどに切って一升瓶の
口に沿わせたものが完成品となりました。
で、そのままだと折角の光がアクリル樹脂内を
通過するだけで全体が光りません。

入ってきた光を拡散させ、全体を光らす為には
切り込みを入れるべし!だそうです。

ではやってみましょう。
リューターで傷を入れてみました。
片面だけで十分です。
再度点灯テスト。
全体が光りました。

最初はφ6で作りましたが厚みがありすぎ
失敗。
結局φ5となりました。

 


 ■組み立て編

一度失敗してるの
で、完成品の説明を。
ポン付け化の一番の懸案は
どうやってポン付け化するか?です。
固定と配線の二つを考えると電球口金に取り付けるのが一番。

で、しまりす堂さんで電球口金を購入。
いろいろ考えた結果、
【ゼムクリップ+口金】をハンダ付け→基盤穴に挿入
で決定。
基盤差込部分をハンダ付けすれば強度も出て
実用に耐えられそうです。

(←参考:別のポン付けLED画像)

造りが汚いのは気にしない方向で。
取り付けする部品は全部でこれだけです。

汎用基盤を使用、取り付け・配線を全て
この上でやっつけます。

横幅7cmの上に全て載せるのはキツイ。


配線が混みあうので短絡を避けないと。
と言う事でCRD→LED間を皮膜つき配線(赤)
で結線。

これの上に酸化皮膜抵抗が乗ります。



  ↓図にするとこんな感じ。
表面はこう。
少しでも厚みを薄くするため、基盤に穴を開けLEDを入れ込んでます。

イカリングの固定はホットボンドでしました。



  【↓】表面図。左の青いのがCRD、右の黒いのが
  整流ダイオード。
 


ジャーン!!!

完成です!
防水のためホットボンドと麗二さんからもらった防湿スプレーを使用。

この防湿スプレーが優れもの!
匂いはセメダイン、霧状の接着剤を吹きつけ、乾いたら硬化する感じで、
ホットボンドが入りこめない細かいところ
まで絶縁してくれます。

麗二さんありがとう!(*´∇`*)

4.5Vで点灯させたところ。

間抜けなことに画像を撮り忘れてたので
ボンゴさんのBBSより拝借。
で、装着画像。

折角のイカリングがレンズ外の反射板に
隠れて全体が見えません(^^;;
 (あまり電流を流さないようにしたので
 明るさ的にはまあこんなもんでしょう。)

ヘッドライトも明るくなりました。
(トンネル壁に注目!)

ただ高回転まで回すとヘッド球が切れる
ようになった、とのこと。
省電力が仇になったようです。

まだまだ研究の余地がありますね

                               

次はダルマテール編です。