大阪市内の仕事場から1号線を帰宅する途中突然爆音がしだした。
ご存知の通りET3のノーマルマフラーはタイヤを外しやすくするためサイレンサー部(通称バナナ)が外せる。
13mmのボルト2本で固定し接合部は金属性ガスケット1枚あるだけ、何度も脱着を繰り返していると変形して
うまく排気漏れが防げなかったり、ボルトがゆるんで脱落すること数知れずだったので
「また落ちたか」
と落ち着いて路肩に止めマフラーを確認。

あれ?・・・・・・・・ボルトは緩んでないなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あ・・・出口のパイプがない!・・・・U

そう、サイレンサーの排気出口のパイプ(ナマエヲシリマセン)がないのだ。徒歩で爆音開始地点に戻ると細長いバイプが見事に転がっていた。溶接でもしないと再使用できなさそうなんだけど素人ベスパ乗りにそんなアテはない。
Pugさんに相談すっか〜、でもマフラー自体サビサビだし新しいのでもいいかな〜。

思案のしどころだ。

社外部品でも純正タイプは2万近くするし、なら気になってた(株)ベスパさんのウィンドジャマー製ET3チャンバーを思い切って買っちゃおう!と決心。小学生のようにお小遣いを毎月ため資金を用意。¥38500-は勇気が要りました(;゜ロ゜)エイヤッ!


全パーツ図。本体+サイレンサー+L字パイプ+金属パッキン+L字固定ステー+バネ(大1・小2)+ボルト&ナット
+サイレンサー固定環+WJステッカー。





取り付け説明書などは入ってなかったので最初面くらったが、バイクとチャンバーを交互に見比べたら自然に理解可能だった。が、金属パッキンを取り付けるときにちょっと疑問がでる。もともとエンジン側EXとEXパイプはつらいちだったけれども取り付けるとちょっと浮く形で固定となる(下画像)。わからんけれども仮組みの意味も込めてとりあえずとりつけてみる。

L字パイプ→<バネ(大)>→チャンバー本体→<バネ(小)x2>→サイレンサー:

3ピースの接続ははめ込んでバネで固定(上画像@←→@/A←→A

チャンバー本体にボルト穴がありL字ステーで車体に固定という形式。

ということは、タイヤの交換はL字ステーとチャンバーを止めているボルトを外し、バネ(大)をとって
L字パイプ→チャンバーの差込を外すことになりそうだ。

出先での交換だとバネはずしと明かりが欠かせないと思う。中は暗いしエンジン黒カバーをずらす
手間が増えたのでメンテナンス性は悪くなったと言うしかない。残念。

しかし、ポン付けで取り付けできたのはさすがMADE IN JAPAN
(というか(株)ベスパさんとウィンドジャマーさん)。
無加工で取り付けられるのが稀な外国製パーツに対しほぼワンオフ並の工作精度である。





そのまま取り付けても良いのだが、なにせ¥38500-もした買い物だけに錆びられるといろいろと困る。インターネット上で情報収集しているといいのがありました、yockaさんのサイトでチャンバーに耐熱塗料を塗っている画像を発見。(→コチラ)
あちらはV50用だけれどもいろいろ参考にさせていただく。
(薄く塗るのが怖くてベタベタ塗ってたら塗料がたれて見栄えが非常に悪くなったので画像は割愛。.
スプレーにすべきだった・・・)





さあ、インプレッション。

排気音は「ベンベンベン」から「ぺぺぺぺ」とちょっと高音になった。が、国産スクーターに後付けしたチャンバーの
甲高い金属音に比べたらそんなに神経に障らない(冷間時はちょっと音が大きくなるけど)。
音量も純正の3割り増しくらい、もちろん先にサイレンサーのパイプが取れたときの爆音よりも遥かに静か。
これならうるさいのはちょっと・・・という私も許容範囲である。

エンジン回転低速・中速はそんなに変化なし(というよりトルクが細くなってない)、
高回転がいままで回らなかった回転数まで回るようになった。
エンジン音に例えて言うなら
         低-------高
    before 「ぺぺぺぺぺ」
    after  「ぺぺぺぺぺぺぺ」
と「ぺ」2個分は上に伸びるようになった感じだ(伝わってます?w)。


実際に走行してみると1速/2速はもともとトルクのあるET3の美点で乗りやすいまま。「ペ」2個分引っ張れるようになったのでシグナルダッシュで国産50ccと勝負できるぐらいになった。3速が一番トルクアップしてついで4速。うちの近所に長い上り坂があるのだけれども今まで4速全開で進入しても登りきる前に3速にシフトダウンせざるをえなかったのが4速のままで登りきれるようになったのが一番の驚き!

チャンバー装着に合わせてメインジェットを#78番から#85番に変更、(株)ベスパさんからのアドバイスにしたがった。どの速度域でもアクセル操作にエンジン回転がついてくるバッチリなセッティングはさすがノウハウ豊富な(株)ベスパさんだと改めて関心する。その分燃費が悪くなったのは仕方がない。





フライホイールを軽量フライにすればさらにチャンバーの性能を引き出せると思われるので現在軍資金を貯蓄中。
HPは過激なので(ライトも暗くなるそうだし・・・)乗り味を崩さないPKフライにするつもりだ。ワクワク。

                           

他のチャンバーをつけたことがないので単純に比較はできないが、エンジンがノーマルでも扱いやすく
全体的にパワ−が2割増しくらいの印象で非常に満足している。銭にシビアな大阪人のわたしも¥38500-は
「しゃあない(仕方がない)」と納得できる。
もうすでに多方面で絶大な人気を獲得しているが、もし購入を迷っているかたがおられるならお勧めしたい。
これをチューンドベスパにつんだら恐ろしいことになるやろなぁ・・・w


マフラーをチャンバーへ / 004

青丸が接合部。
赤の線だけ浮いている形になるが排気漏れもなくL字ステーの位置もぴったりあうのでこれも計算のうちのよう。

ノウハウのない素人の私には判断がつかなかったけど結果論でいうとこれでOK。